第19号目次
会長年頭挨拶(知恵と勇気と行動力の結集を)----------2
学習会「脳外傷者の精神症状の特徴とその対応---------4
事務局便り(学習会・交流会に参加して)---------------6
平成13年「みずほ」の歩み--------------------------7
企画部・バザー部便り-------------------------------9
我が子の経過と現状------------------------------10
支部(豊橋・富山・三重・岐阜)便り--------------------11
音楽の集い(ミニコンサート・クリスマス会)-------------20
作業所便り(オレンジメール)---------------------------24
お知らせ---------------------------------------28

「みずほ」結成5周年記念シンポジウムの開催  柴田栄機

1997年4月、全国に先駆けて「みずほ」が発足してからまもなく5年になります。これを記念して、全国規模のシンポジウムを6月9日(日)午後、名古屋市中区栄の伏見ライフプラザ5階の鯱城ホールで催すことになりました。厚生労働省の支援モデル事業がスタートしてから1年。この事業は脳外傷者の生活にどんな展望を開いてくれるのでしょうか。テーマは「脳外傷をめぐる現状と課題」の予定で、医療、家族、マスコミ、行政のパネラー4人から現状報告願い、今後の課題を明らかにできるよう議論を深めていただく趣向です。「みずほ」のほか、日本脳外傷友の会、名古屋市、名古屋リハの共催です。当日午前中に日本脳外傷友の会の第2回総会、前日夕刻に名古屋・栄のホテル名古屋東急インで全国の仲間との交流会も予定しています。名古屋での全国規模のイベントとしては、2000年2月の脳外傷交流セミナー以来です。

『脳外傷の精神症状の特徴とその対応』 阿部亜紀子

脳外傷者が、学び成長していくため、また社会生活に適応していくためには、「安定」と「自律」が重要となりますが、それを脅かすのが今回のテーマである精神症状の問題です。実態調査でも、「人が変わった」「障害がわかっていない」「感情爆発」といった精神症状は、家族のストレスの大きな原因にもなっていることが分かっています。しかしながら、これまできちんとこの問題が取り上げられることはありませんでした。その背景には、家族の側には隠したい気持ちがあり、本人には受け入れがたい気持ちがあり、さらにこれまで精神科において有効な治療が受けられなかったという事実があったためと考えられます。そして、何よりも正しい情報が、家族のみならず医療関係者にも伝わっていなかったとういうことがあるのではないでしょうか。