スウェーデン・ストックホルムで5月23日から26日まで開かれた国際脳損傷協会の第5回脳損傷世界大会に参加しました。2年前のイタリア・トリノでの第4回に続く日本脳外傷友の会としての参加で、ツアーの参加者は総勢14人でした(他に現地参加者5人)。大会は、欧米を中心とした医師など専門家による全体会や分科会が大半で、言葉の壁もあって、ほとんど理解不能でしたが、ファミリーデーで脳損傷者本人や家族の体験談の披露や交流の場があり、有益でした。また、スウェーデンの脳外傷団体の創立者との懇談が実現したり、ストックホルム近郊の大学病院のリハビリ施設とリハビリ訓練用のグループホームなどを見学でき、福祉先進国の実情の一端を垣間見ることができました。高福祉は国民の高負担で成り立っているわけですが、その高水準も近年の財政難の影響をモロに受けて曲がり角にあるようで、「福祉国家」のイメージが少なからず色褪せたように感じられたのも事実です。 柴田 栄樹