平成30年度 脳外傷リハビリテーション講習会

2019.01.10

今年度の講習会は、10月6日(土)名古屋市中区役所ホールにて開催いたしました。
<第1部>基調講演 「当事者・家族の思いと高次脳機能障害支援」
 医療法人巖心会 栃内第二病院 臨床心理士の山舘 圭子氏に講演いただきました。山舘氏は、NPO法人いわて脳外傷友の会イーハトーブの活動にも関わられ、常に高次脳機能障害のある当事者・家族に・寄り添って支援されているそうで、口調は大変柔らかく、終始笑顔で話してくださいました。

山舘氏

<アンケートより>
・本人の気持ち、周囲との関わり方、付き合い方の道しるべが聞けてありがたかった。
・山舘先生の話し方が柔らかく、それだけでも受け入れやすい。
・目の前の言動ばかりに意識がいってしまい、対応する際に感情的になってしまうことがあるが、対応する側も感情のコントロールの訓練が必要である。
・当事者、スタッフ、ピアカウンセラー、見学者も含めて平等にフラットに話し合うというセッションは、つい支援者目線(上から目線)になってしまいがちな日常の支援のあり方を見直すきっかけになった。

<第2部>寸劇 テーマ「社会的行動障害への対応のヒント」
 家族や支援に携わる方々が普段直面するであろう場面や感じているご苦労に対して、どう対応するのが良いかを寸劇を通して考えました。迫真の演技の中に役立てていただけるものがたくさん含まれていました。支援には、これが正解というものはありませんが、その都度見直しながら、当事者や家族にとって最良の環境や対応法を支援者と一緒にみつけて見つけていけたらと思います。

寸劇2

<アンケートより>
・寸劇がとっても上手で面白かった。でも本当に記憶が続かないことは苦しい。家族にも周りにも伝わりにくい障害だと思う。今は1日1日を大切に歩んでいきたいと思う。
・夫が当事者なので、我が家を見ているようでした。当事者だけでなく、年とともに頑固になる両親や反抗期の娘に対しても同じように反応すると、家族間のトラブルが減るのではと思いました。
・非常に分かりやすく、日頃の支援に役立つものばかりでした。具体的な対応は、非専門職でも生かせると思えたので事業所内で共有したい。本人の立場に立って効果的な支援が行えるようにスタッフ間での見える化、情報共有にも努めたい。
・寸劇のクオリティーが高く、具体的でわかりやすかった。進行役とコーディネーターとの質疑があると、一層理解が深まります。